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目のケアについてよくある質問

緑内障 - 専門医がお答えします

医療法人新成会 石田眼科クリニック 副院長

宮瀬 太志

当院は白内障、緑内障、網膜硝子体、眼形成(まぶた・涙道)、屈折矯正(オルソケラトロジー)、小児眼科(斜視・弱視・近視進行抑制)など、各分野の専門医と視能訓練士が連携し、幅広い眼科疾患に対応する眼科専門クリニックです。

緑内障は治らない怖い病気だと聞きますが、自覚症状はありますでしょうか。(41歳男性)NEW

「緑内障になると失明する」「治らない病気だ」といったイメージをお持ちの方は少なくありません。確かに緑内障は、日本人の中途失明原因の第1位である重大な目の病気です。しかし、「緑内障になったら失明する」という意味ではありません。早期に発見して適切な治療を継続することで、病気の進行をできるだけ抑え、生涯にわたって良好な見え方を維持できる可能性が高くなります。

一番お伝えしたいのは、緑内障は、かなり進行するまで自覚症状がほとんどないことも多い病気です。
緑内障は、目から脳へ情報を伝える「視神経」に障害が起こり、見えている範囲(視野)が少しずつ欠けていく病気です。しかし、片方の目の視野が一部欠けても、もう片方の目がその部分を補うため、自分自身では異常に気づきにくいという特徴があります。また、視野の欠損は中心ではなく、普段あまり意識しない周辺部からゆっくり進行することも、気づきにくさにつながっています。

「見えにくくなった」「視野が欠けている」とはっきり感じる頃には、すでに病気がかなり進行していることもあります。一度障害された視神経や失われた視野を元に戻すことは、現在の医学ではできません。このため、緑内障は「治らない病気」といわれています。

ただし、過度に恐れる必要はありません。緑内障治療の目的は、失われた視野を取り戻すことではなく、残っている視神経を守り、病気の進行をできる限り抑えることです。治療の基本は、点眼薬によって眼圧(目の中の圧力)を下げることです。眼圧が正常範囲にある患者さんでも、そこからさらに眼圧を下げることで、視神経への負担を減らし、進行を緩和できる場合があります。点眼だけでは十分な効果が得られない場合には、レーザー治療や手術を行うこともあります。

緑内障は40歳を過ぎる頃から増加し、日本人では40歳以上の約20人に1人が緑内障であることが、岐阜県多治見市で行われた大規模な疫学調査で明らかになっています。また、多くの患者さんが自分では病気に気づいていないことも分かっています。
そのため、「症状がないから大丈夫」と考えず、定期的に検査を受けることが大切です。特に40歳を過ぎたら、眼圧検査や眼底検査を受け、必要に応じて視野検査やOCT(光干渉断層計)などで詳しく調べてもらうとよいでしょう。

緑内障は、一度失われた視野を元に戻すことはできません。しかし、早期に発見して治療を開始することで、見え方の変化を最小限にとどめることが期待できます。自覚症状がない段階で発見することこそが、将来の見え方を守るための最も重要なポイントです。「まだ見えているから大丈夫」と自己判断せず、40歳を過ぎたら、一度眼科で目の状態を確認してみてはいかがでしょうか。

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